また、きみの隣で





瞳子が転校した理由は、誰もが口を揃えて『カンナ達のいじめ』だと言うだろう。






それから、調子に乗ったカンナ達は、部内の1年の中でその真っ黒な権力を振るった。


もう誰にも、止めることができなかった。








そして、中2になった。



ある日の部活の休憩中にカンナが言った。


「この前小学校同じクラスだった女子に偶然会ってー。そいつ話しかけてきたんだよね。あたしそいつの事大っ嫌いだったからものすごいイラついて、言ってやったの。『アンタなんなのウザいんだけど。いつまでその〝友達ごっこ〟したら気が済むわけ?』って」

「やーだなにそれ〜っ! そのコかわいそー」

「だいたい、小学校のあたしと中学のあたしは違うんだし、同じ感覚で来られるとすっごい腹立つんだよね。




ね、そう思わない? 千鶴」



「…えっ…」





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