また、きみの隣で






─────その時。



「蒼乃ー! 先輩から差し入れもらったから食べようよ!」


「あっ、トウコちゃん!」




……〝トウコちゃん〟…?




…、あれ、あたし、どっかで聞いた気が………





「──────え……、トウコ…? ……瞳子…?」



震えた声で、千鶴が言う。


上げた視線は、蒼乃のもとに駆け寄ってきたショートヘアの女子に注がれている。





「………、あれ………もしかして、…ちづ、る……?」



それに気づいたその人の目は、千鶴を見て、みるみるうちに見開かれていく。



「っ、瞳子ッ!? 瞳子なの!?」

「千鶴!?」




瞳子さんだ…。T中だった千鶴のチームメイトだった、木村瞳子さん。






< 47 / 120 >

この作品をシェア

pagetop