また、きみの隣で
千鶴は瞳子さんに抱きついた。
「ごめん、瞳子、ごめんね……っ!! あたしあの時、瞳子を助けられなかった……っ」
泣きながら、千鶴は必死で瞳子さんに謝っている。
すると瞳子さんは千鶴を離して、言った。
「なんで千鶴が謝るの? ……確かにあの時は嫌な思いしかしなかったけど、今はもう、大丈夫。吹っ切れたよ。それに、千鶴はなにも悪くないし」
「……瞳子…」
「そんな事より今は、あの時十分にできなかった分のバスケ頑張ってるの!」
瞳子さんは不敵に笑った。
「千鶴、負けないからね…!!」
「っ!」
千鶴はその言葉と表情に驚いていたけど、すぐに涙目で笑った。
「…そっか、うん。ありがとう瞳子。…あたしも、負けないよ…!!」
千鶴と瞳子さんが会えてよかった。