永遠の果て
「おばさん」
 ブランコから降りて、結衣ちゃんの隣に丸くなるように座り、頭に手をのせる。シルクのように柔らかな髪の上を、手のひらで包むように撫でた。

「月並みだけど、人生は一度しかないの。うじうじ悩んで後悔するより、壁にぶつかってから後悔したほうがいいと思うの」

 さっと鞄から出したハンカチを差し出すと、結衣ちゃんはそのハンカチで目を押さえるようにして涙を拭き取った。

 本当に月並みかもしれない。けれど、その言葉は確かに自分にも効いていた。
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