永遠の果て

 影が見えなくなると、ゆっくりと立ち上がり、歩き出した。

 ここまでたどり着くまで、私はどれだけ遠回りを繰り返しただろう。

 直樹を過去にしようとして、出来なくて、声を押し殺して泣いた。何度、そんな夜を過ごしたのだろう。

 けれど私はここまでたどり着くことができた。
 終わりの見えない迷路をさ迷って、同じ道を何度も行き来して、やっと出口が見えてきた。

 来客用玄関で靴を脱ぎ、二階の第二体育館を目指す。
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