永遠の果て
 持っていた皿を炊飯器の隣に置く。引き出しからスプーンを取り出し、テーブルに並べたところで、母が戻ってきた。

「お父さん、怒ってる?」
 炊飯器のご飯を皿によそいながら、さり気なく聞く。

「お父さんはああいう人だから。もうそんなに怒ってないわよ。久しぶりに娘に会うのが照れくさいだけなの」
「…そっか。ならいいけど」
 ご飯をよそった皿を、母に渡す。そこにとろりと、ビーフシチューが流れ落ちる。
「さ、お腹空いたでしょう?私たちだけで先に食べましょう」
「うん…」
 怒ってないと言われても、なかなか腑におちない。
 仕方なく、ビーフシチューの皿を持って、席に座った。
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