永遠の果て
 思っていたよりもすんなりと、事は進んで行った。
 太田に頼んだその日の夜に直樹からメールが来て、いつの間にか、映画を一緒に見に行く約束さえしてしまった。
 言うなればデートだ。 付き合ったことはあるものの、お互いの家に行き来したりと、ちゃんとしたデートをしたことがない私は、緊張していた。
 何を着ていけばいいか、年上の彼にどう接すればいいか。頭の中はそのことでいっぱいで、勉強はもとより、大好きな部活にもあまり身が入らなかった。

 私の緊張がピークに達したところで、デートの日はやってきた。
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