永遠の果て
6
線を描くように、生ぬるいものが頬を伝い、落下した。
滴が写真を持つ手に落ちた。初めて、自分は泣いているのだと気づく。
椅子に座り、ティッシュ箱から三枚ほど抜き取り、目頭に当てる。
まるで、抑えきれない想いが涙となって溢れているみたいだ。
彼が私を受け入れてくれた時も、こうして涙を流したような気がする。
直樹との日々は、心の奥に鍵を掛けてしまっておいたはずなのに。
思い出さないように、鍵を開けないように、頑なに護ってきた想いが、いとも容易く溢れ出す。
こんなことになるなら、別れるときにもっと嫌われておけばよかった。
どんな壁が二人を隔てても、彼を愛しぬけばよかった。
夜が明けて、カーテンからは朝陽が射し込んでいた。
滴が写真を持つ手に落ちた。初めて、自分は泣いているのだと気づく。
椅子に座り、ティッシュ箱から三枚ほど抜き取り、目頭に当てる。
まるで、抑えきれない想いが涙となって溢れているみたいだ。
彼が私を受け入れてくれた時も、こうして涙を流したような気がする。
直樹との日々は、心の奥に鍵を掛けてしまっておいたはずなのに。
思い出さないように、鍵を開けないように、頑なに護ってきた想いが、いとも容易く溢れ出す。
こんなことになるなら、別れるときにもっと嫌われておけばよかった。
どんな壁が二人を隔てても、彼を愛しぬけばよかった。
夜が明けて、カーテンからは朝陽が射し込んでいた。