永遠の果て
 慌てて写真を引き出しに入れ、ドアを開ける。

 そこには、昨日とは違い、黒のジャージ姿で、髪をポニーテールにした少女がいた。

「あれ、今から部活?」
「ううん、部活はお昼からだよ」

 ドアを閉め、二人でベッドに腰掛ける。
 とりあえず昨日ことを謝っておかなければ。

「結衣ちゃん、き、昨日はごめんね。せっかく久しぶりに会ったのに寝ちゃって」
 チラリと横を見ると、結衣ちゃんは相変わらずの眩しい笑顔で答えた。
「ううん、いいの。おばさんも疲れてたみたいだったし」
 結衣ちゃんの言葉に、少しホッとした。……のも束の間。

「それよりね。お願いがあるの」
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