永遠の果て

 お昼を適当に済ませ、二人で家を出た。

 最寄りの駅から、電車で三つ先の駅に降り、改札をくぐり抜ける。

 駅前の駄菓子屋がなくなり、コンビニが出来ていたことに、時間の重みを感じた。
 駅からは、歩いて15分ほど。二人並んで歩き出す。

 風景は変わってしまっても、この胸が締めつけられる匂いは変わらない。
「ねぇ、おばさん」
 沈黙の中、前を向いたまま、真剣な顔をしている結衣ちゃん。
 まるで、さっきまでのおちゃらけた結衣ちゃんとは、別人のようだ。

「どうかした?」
 同様に、前を向いたまま言葉を返す。


「永遠って、あると思う?」
< 34 / 116 >

この作品をシェア

pagetop