永遠の果て
第二章 歳月の重み

 桜の花が舞い、私の心もそれと同じ薄紅に染まって行く。
 直樹と付き合い始めて二ヶ月。私は二年生、直樹は三年生になった。

 昼休み、体育館の前で待ち合わせをして、奥にある、滅多に使われない、薄暗い階段を半分くらいまで昇る。

 二人で階段に座り、お弁当を食べる。そのあとは、休み時間いっぱいまで、他愛もない話をして過ごす。
 それが、いつの間にか毎日の日課になっていた。

 けれど、その日は、なんだか直樹の様子がいつもと違っていた。お弁当を食べている最中も、話をしているときも、心なし顔が強張っているように見えた。
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