永遠の果て
 幼かった私にとって、信じることなど、いとも容易いことだった。

『ずっと一緒にいよう』

 きっと、感極まって言ったに違いないその言葉を鵜呑みにして、信じて疑わなかった。

 私は錯覚していたのだ。あまりにもしあわせで、隣に直樹がいることが当たり前で、永遠はもう、すぐそこまで来ているのだと、錯覚していた。

 明日どうなるかわからない、一時間後にはどうなっているか予想もつかない。

 そんな世界で、幼かった私は頑なに信じ続けた。
 永遠は存在して、彼となら、その長く険しい道のりを越えられるのだと、信じ続けていた。

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