永遠の果て
 一気に、体中の温度が上昇するのがわかった。
 期待しているわけじゃない。けれど、なんだかくすぐったい。

「もしかして、誘ってるの?」
 私ももう子供じゃない。少なからず、相手から好意があることはわかる。
「……はい」
 ほどなくして、照れくさそうな声が返って来た。
「じゃあ、この間のお礼として、日曜に会いましょう」
「えっ!? いいんですか?」
「ええ、どっちにしても借りたジャージを返さなくちゃいけないし」

「そうですか……じゃあ、この間の公園に、13時で」
「わかりました。じゃあ、また」
 静かに、携帯を耳から話した。

『もう一度、あなたに会いたい』
< 72 / 116 >

この作品をシェア

pagetop