永遠の果て

 変わらない。それは成長しないこと、何があろうと流されないことの二つだと思う。
 今回のは、もちろん後者。
 駅に降りるなり飛び込んできた、ふるさとの風景。
 家々の間には、田んぼや畑。どこか懐かしい感じがする風、緩やかに流れる時間。

 ここは、10年前と何も変わっていない。気を緩めると、私まであの頃に戻ってしまいそうだ。

 ついに帰ってきてしまった。死にたいほど嫌で、心から帰りたかったこの場所に。
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