永遠の果て
終章 永遠の果て
1
1ヶ月が過ぎた。
『答えはいつでもいいから』
あの日、昴くんはそう言って、私に背中を向けた。
早く決断しなければいけないのに、10年掛かったものを今さらどうやって対処していいかもわからず、ただただ時は流れた。
けれど、毎日何もせずにいるわけにはいかない。
やっと見つけた事務の面接が決まったのが、つい5日前のこと。
何年か振りのチャコールグレーのスーツに袖を通し、慣れないヒールを履いて電車に乗った。
『答えはいつでもいいから』
あの日、昴くんはそう言って、私に背中を向けた。
早く決断しなければいけないのに、10年掛かったものを今さらどうやって対処していいかもわからず、ただただ時は流れた。
けれど、毎日何もせずにいるわけにはいかない。
やっと見つけた事務の面接が決まったのが、つい5日前のこと。
何年か振りのチャコールグレーのスーツに袖を通し、慣れないヒールを履いて電車に乗った。