永遠の果て
2
電車が目的の駅に着く頃には、空はうっすら朱に染まり始めていた。
日曜日のこの時間なら、まだ部活があるはず。
と言っても、家を知らないのだから、直樹に会うためには、どちらにせよ、学校へ向かうしかない。
改めてこの道を通ると、所々に直樹と過ごした日々が散らばっている。
毎日手を繋いで歩いた道。帰りたくなくて、夜遅くまで寄り添っていた駐車場、夏の日に、部活帰りに二人で食べたかき氷。喧嘩して、無言で並ぶブランコ。
その記憶を、一つ一つ思い出に変える。前までは頑なに拒否していたものが、いとも容易く形を変えていく。
何が私の中の迷いをかき消したのかわからない。けれど、記憶を辿るたびに、錆びた鎖が少しずつゆるんでいくような気がした。
日曜日のこの時間なら、まだ部活があるはず。
と言っても、家を知らないのだから、直樹に会うためには、どちらにせよ、学校へ向かうしかない。
改めてこの道を通ると、所々に直樹と過ごした日々が散らばっている。
毎日手を繋いで歩いた道。帰りたくなくて、夜遅くまで寄り添っていた駐車場、夏の日に、部活帰りに二人で食べたかき氷。喧嘩して、無言で並ぶブランコ。
その記憶を、一つ一つ思い出に変える。前までは頑なに拒否していたものが、いとも容易く形を変えていく。
何が私の中の迷いをかき消したのかわからない。けれど、記憶を辿るたびに、錆びた鎖が少しずつゆるんでいくような気がした。