FULL

「あ、……あの」


「うん」


「あの、ね……」


「うん」


「なんて、いうか……」


顔の横にある、藤島くんの腕にそっと触れてみる。


あんな夢を見てしまったからではなくて。

本当は、もっと前から。


「………ぎゅ、って……して、ほしい」


藤島くんの腕の中に、すっぽりとおさまってしまいたい。

そう思ってたの。

< 9 / 11 >

この作品をシェア

pagetop