4つの通り名をもつ最強少女



ピッ


電話をきって、電話帳から、すべての電話番号を消した。

メアドも、全部。



ブーンっ ブーンっ



この音…。きたか…。早いよ。麻貴…。ニヤ




私は、制服を脱ぎ、ウィッグもカラコンも取って、カバンに入れ、右耳にピアスをして、
空き室、三階から飛び降りた。


大丈夫。資料は全部頭の中に入ってる。




みんなはまだ来てないみたい。


バイクの音はだんだん近づいてきてる。


もうすぐで、死神に、会える。

みんな、ごめんね。裏切って



心の中にそう思って、運動場のど真ん中に、フードを被ってバイクを待った。




「バイクの音です!!」

「また変なやつらか?!!」

「て、あそこに、あ…。あれは、青月…?」

「なんで青月がいんだ?!!」

「青月?!」




もう来ちゃった。バイクのほうが早いと思ったのに。



私は、運動場に走り込んできた海霸に近付いた。



『おはようございます。海霸のみなさん』


「青月がなんでいる」


『そりゃぁ、ここの生徒ですから』



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