4つの通り名をもつ最強少女





ドサッ



『嘘、一発で終わり?全国No.1の癖に、こんなに弱いなんてね。
ま、騙された時からもう弱いって決まってるか。』



まだまだね。




「嘘…。幸兎が…」

「一発で…」

「嘘…、ですよね…?」



これ見てどこが嘘なの



「蘭、1分もしなかったぞ~」

『嘘~…。普通、1分は持つよ?』

「手加減したんじゃね?蘭が女だから」

『うわっ…。サイテー』



麻貴が、バイクから降りてくる。

そんな小さな動きも、カッコいい。


『あとは、海斗、だけだよ?』

「っ!!…くそっ…」



海斗は拳を握る。




「なぁ、蘭。」

『なに』

「俺は、いい兄貴でいられたか?」



…いい、お兄ちゃんだったよ…。

とても、優しくて。



『さぁね。それだけ?』

「…あぁ…。」



そっか。
< 128 / 307 >

この作品をシェア

pagetop