4つの通り名をもつ最強少女
ドサッ
『嘘、一発で終わり?全国No.1の癖に、こんなに弱いなんてね。
ま、騙された時からもう弱いって決まってるか。』
まだまだね。
「嘘…。幸兎が…」
「一発で…」
「嘘…、ですよね…?」
これ見てどこが嘘なの
「蘭、1分もしなかったぞ~」
『嘘~…。普通、1分は持つよ?』
「手加減したんじゃね?蘭が女だから」
『うわっ…。サイテー』
麻貴が、バイクから降りてくる。
そんな小さな動きも、カッコいい。
『あとは、海斗、だけだよ?』
「っ!!…くそっ…」
海斗は拳を握る。
「なぁ、蘭。」
『なに』
「俺は、いい兄貴でいられたか?」
…いい、お兄ちゃんだったよ…。
とても、優しくて。
『さぁね。それだけ?』
「…あぁ…。」
そっか。