4つの通り名をもつ最強少女
挨拶をしてくる雅兎。でも、私はそれも聞こえないくらい驚いてる。
だって、雅兎っていってる人、
『…幸兎…?』
「は?なんで???」
目の前には、幸兎。海霸の総長。
…こいつと、ドラマ…。
拒否したい。
でも、もうOKしちゃったし。
いま、拒否したらマネージャーが…
しょうがない。頑張るか。
〈星羅ちゃーん?〉
『え?あ。すいません。
星羅といいます。よろしくお願いします』
マネージャーの声で我にかえり、私も名前をいって、一礼した。
〈それじゃ!これ、台本よ!〉
マネージャーが机から二冊の台本を渡してきた。
『甘い恋…。』
なにこの題名…。甘い恋?
〈すこし、キスシーンが多いけど、大丈夫よね?〉
『えっ?!きっキスシーン?!!!』
〈あたりまえよ?恋愛物なんだから♪〉
そのとき、マネージャーの笑顔が悪魔の笑顔に見えた。
それ、さきいってよ…。
こいつとキスするの?私、ファーストキスもまだなんだよ?