好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
驚く私の顔を見て、青田さんはクスッと笑った。


「あなた、高柳さんのこと随分と信用してるみたいだけど、あの人、女の人には大分だらしがないのよ。
相手のこと好きじゃなくたって、彼女がいたって、誰とでもキスくらいするんだから」


「キ、キスって、いつしたんですかそれ……」

私が質問すると青田さんは。


「この前よ。
この前、私が高柳さんの家に行って、あなたとも会って、あの後、高柳さんに送ってもらったでしょ。その時よ」


その時よって…。



あの時はもう、私たち付き合ってたのに……。
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