好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
「そうだ。課長、今晩は暇ですか?」

「今晩?」

「二日連続で申しわけないですけど、明日は土曜日ですし、もし予定がなければ今日もご飯行きませんか。昨日のお礼です。今日は私が奢ります」

「いや、別に奢ってくれなくてもいいけど。ちなみに、なにを奢ってくれる気でいるんだ」

「私のお給料じゃラーメンが精いっぱいですけど」

「ショボ」

「ダメですか?」

「ていうか、俺はひとり暮らしだからかまわないけど、お前実家暮らしだろ。そんな毎日家に帰らなくていいのかよ」

「家には帰ってます。それに、ちゃんと連絡入れとけば平気です」

「彼氏がいるのに男とふたりきりでご飯とかいいのかよ」

「課長みたいに年の離れてる人とご飯食べてたって、誰も浮気とは思いませんよー」

私がそう言うと、課長はコーヒーを一口飲んだ後。

「まあお前がいいのなら、俺はもちろんいいけど」

「よかった! じゃあ、仕事が終わったらメールください! 私の方が仕事早く終わると思うので、メールが来たら駅で待ってます!」

「おー」

そんな約束をして、私はお昼ご飯を食べに食堂へ向かった。
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