これもあり?
そんな時だった。
「高崎くん、ちょっといいかな?」
彼女に話しかけられたのは。
え、僕…?
彼女が僕になんの用が…
しかも、連れて行かれたのは、資料室。
ど、どういう展開だ⁉︎
まさか、告白…
なんてわけないか。
「話って、何かな…?」
恐る恐る、問いかけると、彼女は照れながら言った。
「佐々木さんて、どんな女性がタイプか聞いたことないかな!?私、告白したいんだけど、自信なくて…佐々木さんと同期の高崎くんならわかるかなって」
なんて残酷な話だ。
意中の彼女から僕が恋愛相談されるなんて…
「原田さんなら大丈夫だって。もっと自信持ちなよ」
「でも、みんなフラれてるって聞くから…」
「そんなの伝えてみなきゃ、わからないよ!?言わなきゃ何も始まらないんだ」
なに、アドバイスしちゃってんだよ。
言わなきゃ始まらないのは、僕も一緒なのに。
「じゃあ、聞いてあげるよ。佐々木に」
「…ほんとに?高崎くんありがとう!」
これは惚れた弱みってやつだ。
僕に向けられる彼女の笑顔が見れただけ、いい…そう思わなきゃ。