『冴えない夜も二人で…Ⅱ』

身を挺して守ってくれた彼にボディブローをおみまいしてしまったと申し訳なく思っている私に…

「うふふ…私…なまで『壁ドン』されてる人、初めて見ました…優しい彼氏さんで良かったですね」彼女が目をハートにして私にそう言った。

思わず私も「そうね…」と笑顔で返事をした。

するとあんなに痛がっていた彼が一瞬で動きを止めて

「先輩…今の言葉聞きましたからね?もう訂正できませんよ」と嬉しそうに言う。

「ハルは石頭だから…痣になるかも彼氏さんの背中に湿布貼ってあげてくださいね」の言葉に…

「うん…大丈夫よ、ちゃんと貼ってあげるから」

ペコペコと何度も頭を下げて謝る若いカップルを安心させたくて言った言葉に一番喜んでいる人が隣に居た。

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