君を守りたい
「まぁ?」

そこにいたのは、綺麗な着物を着て細い髪の毛を後ろでスッと束ねた完全なる、日本女子。


「亜知神さんっ!
突然押しかけて来てすみません!
今日は生徒手帳をか「ごきげんよう?話は分かりましたけど取り敢えず中へお入りになって下さいまし?」」


「…はい。」


…まじで、あれが百合子?
そう思うくらい百合子は綺麗で上品だったんだ。

もう本当、昨日の姿が信じられない。

取り敢えず俺たちは、百合子について長い長い廊下を歩いて行き、淡い桃色のサギが描かれた綺麗な引き戸の前で立ち止まった。
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