置いてゆく


 姉にとって私は理想的な良き妹であった。


 年が近い割りに喧嘩をしたことはなく、姉を慕い、すること全て真似をしたがり、どこへ行くのにも着いていった。

 そんな私を姉は自慢の妹だと言い、そこに嘘偽りなど決してなかった。

 大好きな姉と自慢の妹。
 その優しい姉が、結婚することになった。





 置いていったのは姉さんで、そうして残されたのは私。


「私、姉さんにそっくりでしょう?」



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