不器用な愛の示し方。

すると知佳がニヤニヤしながらこっちを見ている。

「な、なによ。」

少し気持ち悪いと思ったの、許してね知佳。
あえて心の中で謝る。


「いや〜、図星かぁ〜って思って〜？」

「な、なに言ってるのよ、知佳。冗談も程々にしてちょうだい。」

そう返しながら私の心の中はなんでバレたのよ!!って思いが強かった。


「ふーん、ならさ、本何で逆なの？」

「え…？」

私は今しがた出して読み始めた本に視線を向けると、見事に逆だった。