不器用な愛の示し方。
-妃菜side-
時間はあっという間に経って3時間目。
5月ということもあり少し肌寒い。
寒がりの私はジャージなしでは生きていけない程である。
女子はバレー。
バレーは正直普通なので適当にやる。
男子はバスケらしい。
あ、ちなみにこれ、千佳情報。
授業も半ばに差し掛かった頃、男子コートの方から視線を感じる。
横目で見てみるとそこにはやはり原弘貴の姿が。
あぁ、やっぱり…。
あの人物の視線が分かってしまうようになってしまっている自分を笑ってしまう。
私は気付かないフリをして平然とボールを目で追う。