不器用な愛の示し方。
scene3


季節は過ぎて7月。

制服は半袖になっていて、この時期の暑さをより際立たせる。


今日も俺は暑さに負けず愛しい俺の大好きな人を追いかける。


「妃菜ちゃぁぁぁぁぁん!!」

前方にちょうど妃菜ちゃんを見つけ、走り寄る。

「どうしたの?原君。」

この2ヶ月で変わったところ。

それは妃菜ちゃんが俺のことを無視しなくなったこと。


それと、以前は俺が近づくだけで嫌な顔をしていたが、最近は近づいても嫌な顔一つしない。


確実にこの2ヶ月で俺と妃菜ちゃんの距離は近くなっている。


…気がする。

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