不器用な愛の示し方。
次の日の朝。
校門をくぐると妃菜ちゃんが居た。
俺はいつものように妃菜ちゃんに駆け寄ろうとした。
が、俺は足が止まってしまった。
妃菜ちゃんの隣に男がいた。
今までこの方、俺は妃菜ちゃんの隣に俺以外の男が歩いているのを見たことがなかった。
だから、ショックが大きくて動くことが出来なかった。
いつものように走って妃菜ちゃんの元へ行けばいい。
そして、誰なのか聞けばいい。
なのに、動かないんだ。
妃菜ちゃんがあの、柔らかい優しい笑顔を向けていたから。
男子には俺だけだと思ってたから。
_________油断してたな。