不器用な愛の示し方。


でも、新しい顔を知る度、もっと知りたくなるの。


どんな声なんだろう。
どんな癖があるんだろう。
好きな色。
好きなタイプ。
好きなもの。


君を見る度に聞きたいことがたくさん浮かんでくるの。

私が今わかるのことは極僅か。

都内有数の私立中学に通っていること。
友達から"ヒロ"って呼ばれてること。
バスケ部だということ。


それぐらいしかわかっていない。

これだけわかるのに、3ヶ月もかかったのに、私の知りたいことなど到底わかりきるはずもない。

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