捕まる瞳【壁ドン企画】
「おーお疲れ様ー」
にこっと笑うその愛嬌のある笑顔にちょっとドキッとしつつ、
気まずさをごまかすように
「コーヒー飲もうと思うんですけど、
先輩いりますか?」
と給湯室に逃げた。
逃げると同時にさんきゅーと声が聞こえた。
コーヒーを入れながらどうしたら早く帰れるか脳内をフルスロットルで動かした。
結局明日に回せるのはあるんだから。
「…何をぶつぶついってるんだ」
「ぎゃっ」
「…ぎゃって。なんと失礼な」
コーヒーまだなのか、といきなり登場した先輩。