私は先生に恋をした。
「うわぁ…高そ……。」
先生が私の小筆を触って言った。
「それですか?んー…3000円ぐらいだと思いますよ?♪」
「思いますよ?♪って小筆にしては相当高いじゃ…(笑)」
先生は笑いながら筆置きのところにそっと並べた。
「まぁ…そうですね。あんまり値段は見たことないですけど(笑)」
「え?!」
「もちろん高ければ高いほど良い筆かもしれませんけど、自分自身に合うかどうかで決めてるんで、あまり高すぎても自分に合わなかったら意味が無いんです。」
私はそう言って墨をすっていた。