忠実わんこに愛を囁く

 仕事に区切りがつき、腕を伸ばしてリラックス。


 あと30分もすれば終わるかな?


 首を回して一息つくと、何やら隣りからアツーイ視線。


 ああ、これ、めんどくさいパターンのヤツだ。


 そう思いつつもちらりと横目で見れば、それを待っていたかのように、さっきまで大人しくしてた君島がここぞとばかりに騒ぎ始めた。


「終わりました!?」


 いやいや、終わってませんし。


 パソコンの電源落としてないんだから、見ればわかるでしょ。


「ねえ先輩、聞いてください! 俺ずっと待ってたんですよ!?」


 知るか。


「ねえねえ先輩! ご飯行きましょうよ!」


 だから、行かないって何回言えば分かるんだよコノヤロウ。


 そう心の中で返事をしながら、常備しているチョコレートをひとつつまんだ。


 あー、甘ったるい。


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