執事が男に変わる時
信じられない思いで目を見開く。

休みの日の大切な時間を、私の執事として過ごしていたということ?

感情が瞳から溢れ出して、涙に変わる。

私のことを想ってくれる人なんて、誰もいないと思っていた。
八年間という途方もない時間を、彼は私のことを想っていていくれた。

震えるような感謝の気持ちと目一杯の愛情を込めて私は彼を抱きしめる。

「あなたの世話をするのは私の趣味なのでね。一生、やめるつもりはありませんよ。

特に夜は、少し厳しいかもしれませんが」

いたずらっ子のような笑顔で眼鏡を外して……私の身体に、心に彼を刻み込んでゆく。

私はその快感にいつまでも身を委ねていた。
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