~ハル先輩と私~
グラタンを作り始め数分かした頃玄関から
「ただいま」
というあったかくなるような声が聞こえてきた。
週2でバイトのハル先輩。火曜日と金曜日が担当である先輩だが、
今日は月曜日で、私よりちょっと遅い帰宅の理由は人気もののハル先輩ゆえの友だちとの放課後である。
「おかえりなさい。グラタン、待ってくださいね。先にお風呂入ってきます?」
「んー・・・いい。待つよ」
ハル先輩はテレビを見始めた。
きゅうに、ひらめいたように
「美央ちゃん土曜日出かけよう!」
と言った。
「どこにですか?」
手を動かしながら質問する。
「映画!」