~ハル先輩と私~
あれからなんとか時間に間に合い今は映画
館の中だ。
なんだか・・・・
この映画の内容、私と近いものを感じるな
・・・・
目を背けたくなった。
と、
左肩に重みがかかる。
「先輩?」
どうやら映画に行こうと言った、言いだしっぺの先輩が寝てしまったらしい。
まったく先輩ったら・・・・
思わず笑みが浮かぶ。
肩に乗った先輩の頭に自分の頭を寄せる。
先輩・・・・
────────────────
「先輩」
「ん・・・・」
「映画、終わりましたよ」
眩しそうに目を細めている先輩、
「そっか、終わったんだ。起こしてくれれば良かったのに」
「だって、先輩が気持ちよさそうに寝てるから起こしちゃうの悪い気がして」
それに、寝顔が可愛かったから
とは、口がさけても言わない。
ハル先輩の顔を見ていたら子供みたいな寝顔を思い出して笑ってしまった。
そしたら、ハル先輩はガシガシと私の頭を
乱暴に撫でる。
「もう!ハル先輩、髪が」
その間、2人でしばらく笑ってはしゃいでいた。