記憶と共に幽霊と。
陽介さんは軽々と手を伸ばし、棚の奥から茶葉を探しだしてくれた。
「ありがとうございます。では、お茶をいれるので…」
待っていてください。と言おうとした。
陽介さんの言葉に阻まれた。
「いや、よかったらだけどさ、僕がいれるよ。明日香ちゃんはまだ子供だから危ないよ」
陽介さんはそう言って、慣れた手つきでヤカンを取りだし、コンロで沸かし出した。どうして、茶葉やヤカンの場所がわかったのだろう。
弥生という名前は、お母さんのものだ。
お母さんは、いつも同じ場所に置いているのだろうか。
私は、陽介さんがお茶を準備する背中を見守りながら思っていた。
電気ケトルがあるから、危なくないんだけどなぁ…。
「ありがとうございます。では、お茶をいれるので…」
待っていてください。と言おうとした。
陽介さんの言葉に阻まれた。
「いや、よかったらだけどさ、僕がいれるよ。明日香ちゃんはまだ子供だから危ないよ」
陽介さんはそう言って、慣れた手つきでヤカンを取りだし、コンロで沸かし出した。どうして、茶葉やヤカンの場所がわかったのだろう。
弥生という名前は、お母さんのものだ。
お母さんは、いつも同じ場所に置いているのだろうか。
私は、陽介さんがお茶を準備する背中を見守りながら思っていた。
電気ケトルがあるから、危なくないんだけどなぁ…。