悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
「私、決めたの。告白するわ!」


突然の宣言に、目をしばたたかせるあたしと亜美。


「こ、告白!?」

「って、やっぱり柳に……!?」

「当たり前じゃない。サブさんにするとでも?」


ケロッとしているリカだけど、あたしと亜美は開いた口が塞がらない。


「は、早くない?」

「わかったのよ、私は好きだと思ったらすぐに言っちゃいたいタイプなんだって」


あぁ……それはなんとなくわかる気がする。

リカの好き好きアピールはあからさまだし、駆け引きとかは出来ないだろうな。


「それに、もうすぐバレンタインでしょ? 想いを伝えるのにぴったりな行事があるのに、それを利用しないでどうするの!」


わくわくした様子でリカが言うのを聞いて、あたしも思い出した。

そっか、バレンタイン……片想い中の女子には決戦の日だもんね。


「なるほどねぇ……」

「だからお願い、ひよりから大崎くんに14日の予定聞いてみてくれない?」


リカはいまだに柳の番号を知らない。

この間スタジオに行った時に聞こうとしたらしいけど、うまくいかなかったんだとか。

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