悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
普段は控えめで静かな印象の亜美だけど、実は言うことは言うタイプだったりする。
人のことでも真剣に考えてくれて、嬉しいし心強い。けれど。
「でもやっぱり、リカの気持ちを全然考えてなかったあたしがいけないんだよ。あたしだって、自分がフラれた直後に友達と仲良くしてるとこ見たら傷付くだろうし」
「ひよちゃん……」
「柳に対するリカの恋心は本物じゃないんじゃないかって、どこか軽く見てたのも失礼だったよね」
何であたし、柳に会いに行ったりなんてしたんだろう。
ほんと浅はかな自分に呆れる……。
全然減らないお弁当に視線を落として、ついでに肩も落とすあたしに、亜美が気の毒そうに微笑みかける。
「でも、ひよちゃんに悪気があったわけじゃないから、しょうがないよ。ちゃんと謝ったんだし、リカちゃんの気持ちが落ち着くまで待とう?」
「うん……そうだね」
「ていうか、リカちゃんはもうフラれてるんだから、柳くんが誰といようと口出しするのはおかしいと思うんだけどなー」
「亜美さん、まだまだ納得いかないみたいですね……」
不服そうにから揚げを箸でつつく彼女に苦笑いしながら、あたしは何度目かわからないため息を吐き出していた。
人のことでも真剣に考えてくれて、嬉しいし心強い。けれど。
「でもやっぱり、リカの気持ちを全然考えてなかったあたしがいけないんだよ。あたしだって、自分がフラれた直後に友達と仲良くしてるとこ見たら傷付くだろうし」
「ひよちゃん……」
「柳に対するリカの恋心は本物じゃないんじゃないかって、どこか軽く見てたのも失礼だったよね」
何であたし、柳に会いに行ったりなんてしたんだろう。
ほんと浅はかな自分に呆れる……。
全然減らないお弁当に視線を落として、ついでに肩も落とすあたしに、亜美が気の毒そうに微笑みかける。
「でも、ひよちゃんに悪気があったわけじゃないから、しょうがないよ。ちゃんと謝ったんだし、リカちゃんの気持ちが落ち着くまで待とう?」
「うん……そうだね」
「ていうか、リカちゃんはもうフラれてるんだから、柳くんが誰といようと口出しするのはおかしいと思うんだけどなー」
「亜美さん、まだまだ納得いかないみたいですね……」
不服そうにから揚げを箸でつつく彼女に苦笑いしながら、あたしは何度目かわからないため息を吐き出していた。