悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
「でも、ああ見えてサブさんって照れ屋さんだし、赤くなると結構可愛いんだよ?」


フォローすると、一瞬想像を巡らせたらしいリカが、ぷっと吹き出した。


「あっははは! ダメ、坊主頭の彼が赤くなったとこ想像するとタコにしか思えなくて……!」


珍しく大笑いするリカ。

たこ焼き食べたくなってきた~とか言ってるし、ダメだこりゃ。失礼過ぎるし。


「人は見た目じゃないんだって。サブさん頼りがいありそうだし、そのへんの優男よりよっぽどイイ男だと思うよ?」


と言っても、他の男子のことはあんまりわからないけど。

亜美もうんうんと頷いて言う。


「ちょっとした出来事がきっかけになって、見方が変わることがあるかも」

「そうかな~」


首を捻るリカだけど、一目惚れしやすかったり単純なとこがあるから、本当にちょっとしたことがきっかけで恋に落ちるかもね。


「そう言う亜美こそ、涼平くんとはどうなのよ」

「え!?」

「アドレスとか知ってるんでしょ? 連絡取ってないの?」


リカに問い詰められて、目をぱちくりさせる亜美の頬はうっすらと桃色に染まっていく。


「それはあたしも知りたい」

「え~ひよちゃんまで……!」


亜美ってばあんまりこういう話してくれないんだもん。当然気になるよ。

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