悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
「昔柳くんがひよりにしたことを、私は許したわけじゃないんだ。いじめていたことも、お金を取ったことも──」
「おじさん」
その時、お父さんの声を遮ったのは、今まで静観していた秋ちゃん。
椅子から腰を上げ、皆の視線を集めながら、ゆっくりとあたし達に近付いてくる。
「ひよりちゃんの集金がなくなった件ですが、あれは本当に柳くんではないそうですよ」
秋ちゃんの予想外の言葉に、あたしも柳も目を見開く。
「心当たりがありそうな子に聞いてみたら、彼女が当事者だったようで全部話してくれました。『柳くんは本当に何もしていない。まだ誤解が解けていないなら謝りたい』と」
「そ、そんな……!」
秋ちゃんが亜美の事情も含めて一部始終を話すと、お父さんは信じられない!という顔で動揺しまくっている。
でも信頼している秋ちゃんが言うことは、お父さんにとってかなり信憑性があるはず。
秋ちゃん、亜美に聞いたんだ……?
彼はそんなあたしの心の問い掛けが聞こえたかのように、こう言った。
「おじさんから、ひよりちゃんが柳くんのせいじゃないと言ってたって聞いて、気になってね。でも事実かどうか確かめただけで、彼女を責めたりなんかしてないから大丈夫だよ」
「おじさん」
その時、お父さんの声を遮ったのは、今まで静観していた秋ちゃん。
椅子から腰を上げ、皆の視線を集めながら、ゆっくりとあたし達に近付いてくる。
「ひよりちゃんの集金がなくなった件ですが、あれは本当に柳くんではないそうですよ」
秋ちゃんの予想外の言葉に、あたしも柳も目を見開く。
「心当たりがありそうな子に聞いてみたら、彼女が当事者だったようで全部話してくれました。『柳くんは本当に何もしていない。まだ誤解が解けていないなら謝りたい』と」
「そ、そんな……!」
秋ちゃんが亜美の事情も含めて一部始終を話すと、お父さんは信じられない!という顔で動揺しまくっている。
でも信頼している秋ちゃんが言うことは、お父さんにとってかなり信憑性があるはず。
秋ちゃん、亜美に聞いたんだ……?
彼はそんなあたしの心の問い掛けが聞こえたかのように、こう言った。
「おじさんから、ひよりちゃんが柳くんのせいじゃないと言ってたって聞いて、気になってね。でも事実かどうか確かめただけで、彼女を責めたりなんかしてないから大丈夫だよ」