悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
常軌を逸した見た目に、驚きで一瞬固まる。

そういえばあたし達、ユアフール以外の男子ってまだ慣れていないんだった……。


「見たことないし、他校のコだよね? 俺ら三年なんだけどさ」

「は、はぁ……」

「バンドもいいけど、俺らと中見て回らない? 案内したげるよ」

「いえ、もうだいたい見て回ったんで……!」

「じゃあ外で遊ぶー?」


なんかしつこいよ、この人達~!

あたし達はこれから、アナタ達よりずーっとカッコいい4人を見るんだから!!

と、言おうとする間もなく、とさか男の手がリカに伸びてくる。


「ね、いーじゃん。行こうよ」

「ちょっ、やめて──!」


リカがその手から身をかわそうとした瞬間、あたし達と男二人の間に、スッと何かが割り込んできた。


……これ、ドラムのスティック?

横を見ると、普段の三割増しの怖い顔で男達を睨みつけるサブさんが。

あたし達はまるで救世主を見るように目を輝かせる。


「サブさんっ!?」

「お前、ユアフールの……!」


どうやら彼らもサブさんのことを知っているらしく、ギョッとして一歩下がる。

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