悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
「今日はありがとう。泣くほど感動してくれて嬉しかった」
とても綺麗な笑顔でそんなことを言うから、文句は出てこなくなってしまった。
柳って……こんなにカッコ良かったっけ。
自分をしっかり持って突き進んでいるから、内面から輝いているのかな。
あたしも、この人のようになりたい。
この人がいる所に、飛び込みたい──。
柳の顔を見つめてぼんやり考えていると、あたしが乗るバスがやってきた。
荷物を受け取り、ピックをしまおうとしてもう一度手を開く。
「それ見たら、今日のこと思い出せよ」
ピックを顎で示す柳に、あたしは笑ってしっかりと頷いた。
「うん。ありがとう、大事にする」
あたしにイタズラばっかりしていた柳からの、初めてのプレゼントだし。
今日あたしだけのために開催してくれた、小さなライブで得た高揚感も、
好きなことに夢中になるのは無駄なんかじゃなく、素敵なことなんだって思わせてくれたことも。
全部、胸に留めておくよ。
柳と別れ、一人揺られるバスの中で、あたしは彼がくれた大切な夢のカケラを、ずっと握りしめていた。
とても綺麗な笑顔でそんなことを言うから、文句は出てこなくなってしまった。
柳って……こんなにカッコ良かったっけ。
自分をしっかり持って突き進んでいるから、内面から輝いているのかな。
あたしも、この人のようになりたい。
この人がいる所に、飛び込みたい──。
柳の顔を見つめてぼんやり考えていると、あたしが乗るバスがやってきた。
荷物を受け取り、ピックをしまおうとしてもう一度手を開く。
「それ見たら、今日のこと思い出せよ」
ピックを顎で示す柳に、あたしは笑ってしっかりと頷いた。
「うん。ありがとう、大事にする」
あたしにイタズラばっかりしていた柳からの、初めてのプレゼントだし。
今日あたしだけのために開催してくれた、小さなライブで得た高揚感も、
好きなことに夢中になるのは無駄なんかじゃなく、素敵なことなんだって思わせてくれたことも。
全部、胸に留めておくよ。
柳と別れ、一人揺られるバスの中で、あたしは彼がくれた大切な夢のカケラを、ずっと握りしめていた。