荘(仮)
「このか、肉を食べすぎです」
「あう…でもこれおいしくて」
「気持ちは分かりますが野菜も食べましょう。ただでさえ学校に行かず運動不足気味なのですから」
「ダイエットした方がいいのかな?」
「私としては是非推奨したい。特にその無駄な脂肪を減らすことから始めましょう」
「…もしも〜し」

 友人に怒られてる。
 いい気味だホルスタインめ。
 運動もろくにしていないくせにスタイルがいいなんて反則だ。

「では胸から痩せる方法を調べておきます。見つけしだい実践しましょう」
「無理なダイエットは身体を壊すよ。ゆっくり自分のペースでなさい」
「あ、ありがとうございます〜」

『伽藍堂』の良心とも言える疾風が場を整えた。
 さすが年の功。

「しかし疾風。あの胸は凶器だ」
「凶器て…」
「同性から見ても羨ま……ではなく常識はずれだ。何らかの対処をするべきではありませんか」

 本音が漏れたな。
 まあ激しく同意だけど。
 しかし、いくら性欲の枯れた老人相手でも、そんな相談を投げ掛けるな。破廉恥め。

「胸の大きさも個性だよ」

 真剣に答えるな!

「私の妻も、それは慎ましい胸だったがね」

 惚気か老兵!!

「む。それには興味がある」
「小さい人でも男性を落とせるのね!」
「詳しく教えてもらおうか」

 荘内の小さい派が疾風の前に集まる。
 気のせいか、男いなかった?

「みんな必死ね」
「大きくてもいいことない」
「肩がこるだけだし」
「マッサージのし甲斐があるね」

『黙れ化乳軍団&所帯持ち!!』

 まったくだ!!



 ところで、やっぱり男交ざっていただろ。
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