荘(仮)
「じゃんじゃんじゃんじゃん♪」
 おい。
「若い命が真っ赤に萌えて♪」
 おい! それは危険だ!!

 謎の機械の前で楽器を鳴らす馬鹿二人。
 一人は真面目にドラムを叩き
 一人はじゃかじゃかタンバリンを掻き鳴らしている。
「チェーンジゲッt」
「危険だから止めろといってるんだー!!!」

 ←→←Ρポチ

「君のコマンドも危険だよ!?」
「絶対オーラ咆の方が強いって」

「光になれ、この暴走列車!!」

 ――ずどーーーーーーん!!



「で、これはなに?」
 結局生きている二人に解説を求めた。
 何やら巨大で怪しげで、どくろか赤いボタンでもついていそう。
「赤いボタンを知ってるか?」
 …は?
「青いボタンを知ってるか♪」
 ……まだ懲りていないのか。

   ――簡易制裁中――

「で、これはなに?」
 改めて聞く。今度は素直な二人だった。
 さすがに膝ひしぎとヘッドロックは効いたようだ。
「星が見えた」
 流れ星になって落ちてしまえ。
「か弱い乙女に何するのよ」
 黙れサイエンティスト。
 この二人の組み合わせは最悪。よくファンタジーでも見かける、機械と魔法の混同はタブー。
 それを用意に乗り越えてしまうのがこれらだ。
 核爆弾に手足を持たせたらこうなるかもしれない。
「今誉められた?」
 核爆弾が何かいう。
「誇っていいと思うぞ」
 生えた手足が調子に乗る。
 ひどくやるせない心境だ。

「とにかく答えなさい!
 問 これは何?」

「解 自動製肉機」



 頭が痛い。
 そう、思ったんだ。
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