年下彼女
その瞬間、奈津はただでさえ大きい瞳を、もっと大きく開き、驚いた表情を作ってみせた



「えええええぇ!?
さっき会ったばっかじゃんっ」


『そうなんだけどねぇ~
なんだろ、運命?』

自分で言っててなんだけど、かなり恥ずかしい




「ありえね~!
てか、かっこよかったけどさ・・・怖そうじゃない?」


『ま、そこもいい所さぁー!』



このまま奈津といると、質問攻めにあいそうなので奈津に一言告げてから自分の席へ戻った





席に座った瞬間、隣の席の幹人が声をかけてきた

「何話してたの?」


『恋バナ~♪』
私はまだほんのり赤い頬を両手で隠しながら3年棟を見つめた


「え、好きな人いんの?」


『まぁ~ね。』


「ふぅ~ん。」

そこで幹人との会話は終了。







私は、

「この窓から先輩が見えないかな?」

なんてちっぽけな期待を胸に咲かせてずーと3年棟を見つめ続けた



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