巫女と季節の神
隠された記憶と証

み『ただいまー』
母『おかえり』


み『…お母さん。私たちって本当に"木瀬''だよね?』

母『どうして?』


み『新しく転校生が入ってきたんだけど、その転校生が言ってたの…』
『まぁ…冗談だと思うけど…』


母『その子の名前は?』

み『えっと…夏生、季世夏生だよ…』
母『…』

み『お母さん?』
母『みこと、よく聞きなさい…』
み『うん…』
母『…夏生くんには4人の兄弟がいて、私はその兄弟の親なの』


み『えっ?』
母『もちろん、みことも私の子よ…』
み『…』

母『それと…みことには漢字の名前があるの、"巫女留よ"』

み『…どうしてこの漢字にしたの?』

母『…それはね、みことは季世家の巫女として生まれたの』

み『巫女⁉』


母『そうよ…』

み『じゃあ私が巫女なら夏生くんは?』
母『夏生たちは、春、夏、秋、冬と順番に生まれてきたの』
『だから夏生くんたちは、季節の神様』

み『か、神様⁉』
母『でも、巫女のほうが大切だけどね』
『あっ、話をしている暇ないんだ…巫女留、これに着替えて‼』


はかまをわたす
み『なんで?』
母『今から季世家に行って儀式を始めるから…』

み『儀式⁉』
母『いいから!』


10分後…

み『お母さん、これでいい?』
母『似合ってるよ‼じゃあ行こう…』
み『あっ、待ってよー。』


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