ルイナス
「なるほどな。それでお前はミミちゃんから俺の親父の噂を聞き、俺の家まで来たのか。」
「ああ。それで‥‥‥あんたの父親は‥‥?」
「申し訳ないが今は居ないんだ。一ヶ月ほど前にここから遥か北方にあるクァンデスという、この世界にいる最強の剣士達の集まる町へ行ってしまってな。当分は帰って来ない。」
「そ、そんなぁ‥‥。じゃあ例え標の洞窟に行ったとしても、やっぱり噂だし仙女なんていないかも‥‥‥」
俺はうなだれた。
やっと見えた希望の光が‥‥。
「いや、親父は本当に仙女に会ったぞ。」
ビバークの言葉に俺はバッと顔を上げる。
え‥‥‥、じゃあ‥‥‥
俺は顔がにやけた。
「噂は本当だ。」