真夜中のパレード
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上条は複雑な気持ちになっていた。
透子の顔をそんなにじっくり見たことはなかったけれど、こうして見るとなぜだか天音と雰囲気が似ているような気がしたのだ。
ひたすら地味であまり記憶に残らないような透子と、そこにいるだけで周囲を惹きつけ魅了する天音。
そんな対極にいる二人が少しでも似ていると感じたのは、なんだか納得のいかない気持ちだった。
それから、自分は天音を思うあまり誰を見ても天音と似た所を探してしまうのではないか
と気付き、苦笑する。
今週の休みは天音と水族館に行く約束をした。
また天音と一緒に過ごせるのだと考えただけで、どんな憂鬱な仕事もいくらでもまかせろという気分になった。